トピアリーばさみ

今日の札幌はカラッといい天気。登山日和ですね。お盆は13日(土)と14日(日)でお休みをいただき、翌15日(月)から営業しています。

さて、糸切りばさみのオバケのように見えるのはイギリスのトピアリー鋏。片手で持ってボックスウッドやコニファー類を刈り込み、直線や丸や幾何学模様、動物などの樹形に仕立てるハサミで、当店では月に1本売れるか売れないかのベストセラーです。

もしかしたらご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが、昔ながらの羊毛刈り鋏(トリミング鋏)にそっくり。欧米ではポピュラーな形状のようで、実はトピアリー鋏とトリミング鋏は同じものだという噂を聞いたことがあります。私は羊毛刈りの鋏をじっくり見たことはありませんが、当店で販売しているトピアリー鋏を見るかぎり、柔らかな毛を刈るには不向きと思える刃付けがされていて、二つは似て非なるもの、やっぱりトピアリー鋏は植物の刈り込みを意識したつくりになっているようです。

3枚目の写真右側にある日本製の葉刈りバサミは刃が鋭角で、まるで和包丁か刀のよう。葉への食い付きと切れ味は素晴らしく、羊の毛だってサクサク刈れそうです。しかし、生垣やトピアリー用の植物を強く刈り込む場合、柔らかな葉だけを刈ることはほぼ不可能で、多少の固い枝もザクザクと刈ってしまいます。そうすると目に見えない刃先の鋭角がすぐ鈍り、その都度せっせと砥がないといけなくて面倒です。

そんな状況では繊細な切れ味より、切り口がササクレない程度で長切れして気兼ねなく使えるハサミがいいのですが、このトピアリー鋏はその理想に近く、さらに収穫や切り戻しにも大活躍します。片手で使えて携帯性がいいのもガーデナーにとってポイントが高いですね。切れ味としては噛み合わせがいいのティッシュの薄皮1枚もスパッと切れます。

尚、両手鋏でも片手鋏でもキレイに刈り込むコツは、腕がブレないようにゆっくり一定のスピードで刈ります。両手バサミでも片手バサミでも両方のハンドルを動かすというより片方を固定し、もう片方のみを動かすというイメージで使うとハサミがブレにくいです。

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