活力剤とは

「植物が弱ったら活力剤」

よく聞きますが、ちょっと待っていただきたい。

これは「具合が悪くて寝込んだ人に焼肉を食べさせること」と同じ発想じゃないかと思います。寝込んでいるところに焼肉はキツイですよー。

人と同じで、まずは「なぜ具合が悪いのか」その原因を知ることが優先です。

風邪かもしれませんし、内臓疾患かもしれませんし、骨でも折れているのかもしれません。あなたなら病院に行ってキチンと検査して対処するはずです。

植物も同じこと、弱ってしまった理由が必ずあります。まずはその理由を探し、取り除いてあげないといけません。

やみくもな対処はかえって植物に負担を掛けてしまう場合があります。また、活力剤を与えたことで安心してしまい、大事なことを見落としてしまうことだってあるように思います。

もちろん活力剤には植物にとって悪いものが入っている訳ではないと思いますが、使い方を間違えないように説明書を良く読み、販売店にも聞き、与えても問題がない状況なのか見極めるのが大事です。

そもそも活力剤とは何か。

農薬でもなく肥料でもありませんし、万能薬でもありません。

農薬も肥料もそれぞれ法律によって定められたものなんですが、活力剤とは別物、馬力のつく焼肉というより医薬部外品といいますか、ビタミン剤のような栄養補助剤と考えた方がいいと思います。弱った植物に適切な対処をして元気になってきたら栄養補助剤を与えるのがいいんじゃないでしょうか。

中には弱っている樹木の幹に穴を孔けてまで栄養を与えようとする荒療治派の人もいますが、栄養を与えるよりも前に弱った樹木に穴を孔けること自体がどれだけの負担となるのかも考えないといけません。

アナタが砂漠で飲まず食わずのまま数日後に発見されたら、悪い細菌が体に入り込んだら、怪我してしまったら、とりあえず栄養ドリンク剤を真っ先に飲むことはないと思いますし、栄養をいきなり注射されても困るはず。

物言わない植物なんですが、人に置き換えて考えると見えてくることがあります。

使い方にはくれぐれもご注意ください。

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