ガーデンナイフ
ガーデナーの愛用者が多い「山菜掘り(ガーデンナイフ・収穫ナイフ)」という道具があります。
これはスコップとナイフが合体したような道具で「穴を掘る、根を切る、雑草を抜く・削ぎ取る、ひもを切る、土や肥料袋の口をあける」といった様々な用途をこれ1本で済ませられる便利な道具で、ホームセンターやアウトドア系ショップでもよく見かける道具です。
ですがこの道具は誤って怪我をしやすいのも事実。エッジが鋸状だったり刃入れされていることもあり、使っている最中つい手が滑ってザックリということも私にはありました。安全の為にも手袋を着けましょう。
通常ハンドスコップは先端が外側を向くように持って使いますが、山菜掘り・ガーデンナイフはその逆、刃先が内側(自分側)になるように持って使います。
画像のものはフィンランドで創業した刃物・ガーデニングツールメーカー「FISKARS(フィスカース)」のガーデンナイフ。カタナのように「つば」があり、手が滑っても刃に当たりにくいように設計されています。先端の窪みはザクッと根切りする際に根をとらえやすくて便利。
しかしこのガーデンナイフ、完全な刃物としては作っておらず、ナイフやノコギリのような鋭角の刃付けをしていません。これはこの道具が基本的に土に挿すという目的があるからで、鈍角な刃にすることで石に当たっても刃こぼれしにくく、かつ通常のスコップよりは根が切りやすいように工夫されています。
一般的なスコップやショベルの先端をグラインダーなどで鋭く研いで根切りに使う人がいますが、通常スコップやショベルは刃物用鋼材を使っていない為に刃こぼれしやすく、鋭く研げば研ぐほど耐久性が弱まります。どうしても根切りとして使いたい場合は刃付けの角度をできるだけ鈍角にすることを薦めますが、ある程度太い根を切る場合、根切り棒やスコップで粗切りした後に鋸やハサミでもう一度切り戻して滑らかにしてあげると切り口からの発根率がグンと上がります。
根の切り口がささくれていると腐朽しやすく、発根促進剤を塗ったとしても発根する前に切り口が傷んで何もいいことがありません。地上部の剪定と同じで枝も根も切り口はスカッと滑らかにしてあげるのが基本です。