夏の水やり
さっきFACEBOOKにも書いたんですが、勘違いから植物をダメにしてしまう要因のひとつに「水やり」があります。
特に今のような夏日、園芸本や園芸家の人から見聞きした「暑い時間帯に水やりをすると植物を傷めてしまう」というおしえを忠実に守り、朝の水やりを忘れてグッタリとなった植物を前に、涼しくなる夕方まで水やりを待ってしまった為に枯らせてしまうケースがあります。
真夏、屋外に放置されたホースやジョーロの中に溜った水が熱湯のようになっていることがあり、確かにあんなお湯を植物に与えるのはもっての外。しかし同じく暑い日の昼間、土に水をまいても土に浸透していく水分はそう簡単にお湯にはなりません。水分が表面に留まらず、土壌の深くまで浸透しているのと、大小の粒子の集まりである土壌の中で熱がうまく分散されるからです。
どこかの灼熱の国、昼間のスコールの度に植物が枯れたなんて話も聞いたことありません。
じゃあなぜ真夏は昼間に水をあげたらダメと言われるのか。おそらく次の理由があります。
・前途のようにホースやジョーロに溜ったお湯を誤って与えるリスクを避けるため
・鉢植えの場合は限られた容積と置き場の素材によって熱の逃げ場がないため
・葉に水が溜ると、そこに光が当たって虫メガネで紙が焼けるようなレンズ効果による葉焼けを避けるため
この3点に警鐘を促しているのかなと思っています。
なので、ジョーロやホースを使う場合には中がお湯になっていないことを確かめ、鉢植えなら日蔭に移動してあげて、葉には水がなるべくかからないように根元にだけ水をあげるか、もし葉に水がかかっても優しく振るってあげれば大丈夫です。
根から水分を吸わせる為の水やりは朝一がベスト。そして夕方は熱くなった葉の温度を下げてあげる意味で葉っぱに水をかけてあげると植物は喜びます。そして朝寝坊しても昼間に水をあげていいんです。
特に鉢植えなんですが、水やりを忘れてグッタリとなった植物の茎がまだ緑色をしていたら、あきらめないでたっぷりと水を与えたり、鉢ごとバケツの水の中に1時間ほど浸してあげると復活する場合もあります。
短い文章、短い時間などの言葉足らずが原因で正確に伝えきれない事は私にも山のようにあり、それが勘違いの元になってしまうことも多々あるんですが、たまーに誰かが言っていた言葉を単に右から左に伝えるだけの自称園芸家、どこかで読んだ文章を転載しているだけのような園芸本らしきものを見かけます。理由と結果、ちゃんと自分で調べないといけませんな。