プランターの文化
ヨーロッパ、特に都市部の路上や玄関前、窓辺にはプランター(植木鉢)に植えられた樹木や草花が多く見られます。これは石や鉄といった無機物に囲まれた生活の反動、そして自然や庭に対する憧れから発生した文化と考えます。
もちろん日本でも、例えば東京の下町にあるような細い路地を歩くと圧倒されるような数の鉢植え群に出会う時があり、どちらも歴史のある植物の楽しみ方です。
ですが、ヨーロッパと日本では見た目に何かが違う。
よーく見ると植えられているものはゼラニウムやらアロエだとか1年草やら宿根草やら、国は違っても植物は似てたりしますが、明らかに違うのはプランター。
日本だと「鉢よりも植物」「いやいやこの信楽の鉢が」などと偏って考えられがちなんですが、ヨーロッパでは「鉢と植物のバランス」、「住宅や風景とのバランス」が重視されているように思います。
たまに日本ではくり抜いたペットボトルに植物を植えて玄関前に吊るしたのを見かけますが、ここに「差異」を感じます。
日本でよく見かけるプラスチックの白や赤土色のプランターでは何か味気ない。室内の観葉植物も含め、鉢や鉢カバーを変えるだけで鉢植えのグレードがガラッと変わります。
屋外の場合は濃いグレーや深緑色の鉢を使うのがオススメです。鉢に地味で重たい色を使うことで安定感が生まれるのと、鉢が変な主張をしないので置き場や植物を問いません。ただし、無難すぎて面白味はないのですが・・・。