フローリストナイフ
ご存じじゃない方も多いかと思いますが、園芸道具にはフローリストナイフ、園芸ナイフというものがありまして、これはもちろん植物の茎などをカットする為のもの。特徴はヒヤッとする程の切れ味と刃が片側のみ、右利きと左利き用があります。プロもアマも殆どの人はハサミを使うところ、中にはハサミを使わないナイフ派の花屋さん、園芸家の方もいらっしゃいます。
私自身は肥後守というナイフを30年ほど使っているんですが、ただ鉛筆を削ったり、お弁当の箸を忘れた際に剪定した枝を削る程度の使い道で、基本はハサミ派です。
通説ではハサミよりもナイフでカットした花の方が長持ちすると言われています。理由は水の通り道「導管」を潰さないようにカットできるため。
なるほど、ハサミは上と下から押さえるようにモノを切りますので導管が潰れてしまうと植物の吸水を邪魔してしまいそうです。
花を水切り(水を張ったバケツの中で植物をカットすること)して比較してみたところ、切り方が悪いのかハサミの性能がいいのか水揚げや花もちはちっとも変わらない気がしたものの、それ以上にナイフの手軽さに改めて気が付きました。携帯性というよりも作業効率が上がる感じ。
スパスパと使うにはナイフに慣れる事が必要なんですが、コツはナイフ自体をできるだけ動かさず、カットする対象のモノを動かして切る。このコツさえ知っていれば安全で軽快な作業ができます。
ですが、ナイフやハサミ、ノコギリも含めた刃物は使い方を誤ると非常に危険ですし、法律にも触れてしまいます。
まず大事なのは子どもの手に触れないようにすること。そして携帯する際の注意です。
銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)では業務、その他正当な理由なく、刃体の長さが6センチを超える刃物を携帯してはならないとされていますが、ハサミ、折りたたみ式ナイフについては、政令で定める種類又は形状のものが8センチ以下まで認められています。
当店販売の刃物については銃刀法に違反しませんが、規制対象外でも刃物類(小型カッターナイフや一般的なハサミも含む)を携帯すると軽犯罪法の規制対象になる場合があります。業務や園芸作業など、正当な理由以外での携帯や屋外使用には十分な注意が必要です。
当店では新潟三条市の坂源、スイスのヴィクトリノックスという2社の園芸用ナイフを取り扱っており、強盗以外のお客様でしたらどうぞ手に取ってお試しください。